中国政府のチベット政策について国際人権団体が報告書をまとめ、このところ農村部にまで監視が強化され、政府の政策への批判などを理由に不当な身柄拘束が相次いでいると非難しました。これに対し、中国政府は、状況を客観的に見るべきだと強く反発しました。
ニューヨークに本部を置く国際的な人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」は22日、中国政府のチベット政策に関する報告書を発表しました。

それによりますと、中国政府は、2008年のチベット暴動以降、治安維持や宣伝活動のための態勢を強化し、特に2013年初頭からは、都市部から離れた農村部に住むチベットの人たちへの監視を強めているとしています。また、2013年から去年にかけて政治的な言動や政府の政策への批判を理由に身柄を拘束されたチベットの人たちは479人に上ったということです。

そのうえで報告書は、かつては問題とならなかった、村の社会活動が処罰の対象になったり、政府を批判する内容の画像や文章を携帯電話から送っただけで長期刑を科されたりするケースが相次いでいると非難しています。
これに対して中国外務省の華春瑩報道官は23日の会見で、報告書は論評に値しないという考えを示したうえで、「チベットの人たちを含む中国の国民の生活は良好であり、先入観を捨てて客観的かつ公正に中国の発展をとらえるよう望む」と強く反発しました。

NHK 2016年5月24日
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160524/k10010532631000.html