北京の中国外国人記者クラブ(FCCC)は29日、中国の対ウイグル族政策に批判的記事を書いたフランスの週刊誌の女性記者が中国政府と政府系メディアから個人攻撃を受けていると非難する声明を発表した。

 この女性はウルスラ・ゴーティエ記者。ウイグル族と中国当局の衝突は、中国政府の少数民族に対する抑圧的政策が原因であり、パリ同時多発テロなどとは性質が違うと指摘した。
 これに対して中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報などは「現実をねじ曲げている」と同記者を実名で非難。外務省も記者を呼び出して批判した。中国紙サイトや記者のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に批判の書き込みが殺到。「殺す」などの脅迫も含まれている。

 FCCCは「批判は道理を超えている」と指摘。記者に年末のビザ更新に必要な記者証が発給されていないことにも言及、記者証発給の遅れは「脅し」と見なすとした。(共同)

産経 2015.11.30
http://www.sankei.com/world/news/151129/wor1511290024-n1.html