ハンセン病回復者の語り部たちが高齢化する中、若い世代に差別の歴史をどう伝えるかが課題となっている。そうした中、「世界ハンセン病の日」(1月25日)を前に、日本財団(東京都港区)が特設サイトでハンセン病への理解を呼びかける動画を募っている。タレントのマツコ・デラックスさんやアイドルの橋本環奈さん、ダライ・ラマ14世ら600人以上が参加しており、一般参加者の投稿も呼びかけている。
 「THINK NOW ハンセン病」と題したビデオメッセージ・キャンペーンサイトは2014年12月に開設された。2011年に中東で起きた民主化要求運動「アラブの春」や、難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」の患者支援を氷水をかぶって訴えるチャリティーイベント「アイス・バケット・チャレンジ」など、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を通じて情報が広がることを受けて、若い世代にも取り組みを知ってもらおうと企画した。

 マツコ・デラックスさんは動画で「さまざまな偏見や差別がまだあるが、(ハンセン病問題は)その縮図のようなもの。いわれなき偏見や差別がなくなる世の中になれば、いろんなそういったものがなくなる象徴になる」と話している。また、橋本環奈さんはアイドルグループ「Rev. from DVL」のメンバーと登場し、「みなさん、ハンセン病はご存じですか」「いっしょに考えていきましょう」と呼びかけている。

 動画の閲覧、投稿は、「THINK NOW ハンセン病」特設サイト、http://hansenbyo.wix.com/leprosyから。

 ◇世界ハンセン病の日にちなみイベントも

 日本財団によると、国内のハンセン病患者は全員が完治しており、回復者は1794人(昨年8月現在)、平均年齢は83.6歳(同5月現在)。回復者が学校などで講話を続けるが、語り部の高齢化が進んでいる。

 25日の世界ハンセン病の日にちなんで、全国のハンセン病療養所や大学、公共施設などでさまざまなイベントが予定されている。27日には世界各国の回復者や看護師、関係者ら約200人が差別撤廃を訴える「グローバル・アピール2015」がある他、30日は「文芸からみるハンセン病」と題して、著書「いのちの初夜」で知られるハンセン病の作家、北条民雄さんの足跡を紹介する講演会が日本財団ビルである。

毎日新聞  2015年1月16日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150116-00000000-maiall-soci