インドのモディ首相は28日、同国訪問中のベトナムのズン首相と会談後、ベトナムに近く海軍艦船を供給すると表明した。ベトナムは中国と領有権を争う南シナ海の監視活動を強化する意向を示している。

両首脳はベトナム軍を近代化し、ベトナムのエネルギー部門へのインドの関与を高めることで合意した。
インドもヒマラヤ地域で中国と国境をめぐり対立している。インドとベトナムはともに中国と経済関係を強化しながらも、防衛力を増強している。

ベトナムが求めている海洋巡視船4隻の売却についてモディ首相は、「われわれは迅速に1億ドルの融資枠を利用可能にし、ベトナムがインドから新たな海軍艦船を調達できるようにする」と表明した。インドは防衛装備の調達に向けた融資枠の供与を先月に発表していた。

ベトナムは同国の海岸沖および南シナ海の南沙諸島(スプラトリー諸島)の軍事基地周辺で同巡視船での監視活動を実施する意向を示している。

東・南シナ海の領有権争いについて、モディ首相とズン首相は共同声明で、「航海と上空通過の自由は妨害するべきではない」とし、当事者に自制を促し、脅しや武力行使を避けるよう呼びかけた。

双方はまた、インド国営の石油ガス公社(ONGC)の子会社ONGCビデシュとベトナムのエネルギー大手、ペトロベトナムの提携強化で合意した。


http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPKBN0IH1HC20141028?rpc=188