中国共産党の中央委員会第4回全体会議(4中全会)は23日採択したコミュニケで「法に基づいて一国二制度を保障し、香港の長期の繁栄と安定を維持する」方針を盛り込んだ。香港では2017年の行政長官選挙で民主派の立候補が事実上封じられたことへの反発が続くが、譲歩しない姿勢を確認した。コミュニケは「法治」強化の重要性も繰り返した。
 香港の行政長官選について、中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)は8月末、立候補者を親中派に事実上限定する仕組みを決めた。これに反対する香港の民主派は9月からデモや道路の占拠を続けている。

 コミュニケは「祖国の平和統一を推進し、法に従って香港・マカオの同胞、台湾同胞の権益を守る」として、一国二制度による香港統治を続けると表明した。全人代が正当な法的手続きを経て行政長官選の仕組みを決めたと強調した格好だ。

 コミュニケは香港関連を含む政策の執行で、法治が欠かせないと繰り返した。憲法に基づく国家統治が必要だと明記。全人代に憲法の運用状況を監督する機関を設け、運用に国民の意見を反映しやすくすると主張した。

 同時に「裁判権と検察権が独立して公正に行使される制度を確保する」とした。特に地方で党幹部と司法機関が癒着し、恣意的な法執行に国民が不満を持っている現状を改善する方針を示した。

 ただし、「(法治は)党が指導する」と再三クギを刺した。立法、行政、司法の三権分立を前提とする民主主義国の法治でなく、党主導で定めた法やルールの順守を国民に求めることを念頭においた「中国の特色ある社会主義的法治」を目指すとも記した。

 4中全会は20日から党幹部が一堂に会し、北京市内の京西賓館で開かれていた。習近平総書記(国家主席)は近く軍の腐敗対策を強化する具体的な方針も打ち出すとみられ、党内の権力基盤固めを着実に進めている。

日経 2014/10/24
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM23H3G_T21C14A0FF2000/