【ジャカルタ=梁田真樹子】東南アジア諸国連合(ASEAN)のレ・ルオン・ミン事務局長は29日、ジャカルタで報道陣などと会見し、南シナ海での中国の行動を法的に拘束する「行動規範」の締結について、「9月頃に(臨時の)ASEAN外相会議を開いて対応を協議した上で、中国側と話し合いたい」と述べた。

 昨年7月のASEAN外相会議は、領有権主張国のフィリピンやベトナムと、中国に近い議長国カンボジアが対立し、共同声明採択に至らなかった。ミン事務局長の発言は、ASEANの歩調をそろえることを最優先し、中国側に働きかけ続ける考えを示唆したものとみられる。

 今月24〜25日にブルネイ・バンダルスリブガワンで開かれたASEAN首脳会議は議長声明で、「全会一致に基づいて行動規範を早期に締結する」と慎重な表現をとり、外相レベルでの協議を求めていた。

2013年4月29日 読売新聞
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