沖縄県の尖閣諸島(中国名・釣魚島)領有を主張する中国で「日曜日」ごとに各地で反日デモが繰り広げられていたときのこと。

 興奮したデモ参加者の男が、近くで遊んでいた男子小学生を見とがめ、「コラ!今日は何曜日だと思っているんだ!」としかり飛ばした。日曜日にデモに参加しないのは「売国奴」と言わんばかり。驚いた男の子はあわてて「きょうは星期日!」と、やや勘違いな答え。しかし男には別種の怒りがこみ上げてきた。
 中国語では曜日の呼び方は月曜日の「星期一」から土曜日の「星期六」まで数字が続き、日曜日が「星期日」となる。男は怒りを小学生にぶつけ「何を言うんだ。『日』こそ日本の日じゃないか!」と叫んだ。

 泣きそうになった男の子は「だったら星期六(土曜日)の次の日だから、星期七ならいいでしょ」と言い返した。だが男は、「ふざけるな!七こそは(日中戦争の発端となった1937年)7月7日の盧溝橋事件の『七七』だ」と、激高して男の子の頭を叩(たた)いた。

中国版ツイッターの「微博」に書き込まれた“ジョーク”だ。暴徒化したデモ隊が中国人が経営する日本料理店や、中国人が所有する日本車まで見境なく攻撃し、何の落ち度もない一般の日本人にまで暴力を振るう。「反日なら無罪だ」とこじつける行為に、中国人自身が「理解しがたい」と揶揄(やゆ)したストーリーだ。

 実際、ネット上では「暴力デモは愛国じゃない。中国の評判をおとしめる売国奴だ」「日本人と戦う前に汚職まみれの共産党幹部と戦え」との批判も多い。

 デモでこんな皮肉なプラカードも目撃した。「家族と住む家も、お墓も医療保険も老後の安心も人権も何もいらない。われわれはただ釣魚島だけがほしい」。(上海 河崎真澄)

産経新聞 2012.9.30
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