【ニューヨーク草野和彦】中国の楊潔※(よう・けつち)外相が27日夜(日本時間28日午前)の国連総会での一般討論演説で、沖縄県・尖閣諸島の国有化について日本を名指しで非難したことに対して、日本の国連代表部の児玉和夫次席大使は27日、楊外相の演説内容に反論する答弁権を行使し、「尖閣諸島は日本固有の領土だ」と主張した。

 児玉次席大使は「中国と台湾が尖閣について主張を始めたのは1970年代になってからだ」などと述べ、日本の領有権の正当性を強調した。

 これに対し、中国の李保東国連大使は不正な資金を正当であるかのように装う「マネーロンダリング(資金洗浄)」になぞらえ、尖閣国有化は違法だと批判。日中はさらに1回ずつ双方に対して答弁し、議論の応酬が続いた。

 楊外相は演説で、尖閣国有化について「違法であり無効だ」と述べ、中国の主権侵害だと訴えた。

※は竹かんむりに褫のつくり

毎日新聞 2012年09月28日
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