中国の楊潔●(ち)外相は27日夜(日本時間28日午前)、国連総会一般討論で演説した。沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)について「中国固有の領土」と主張、日本政府による国有化は中国の主権への「重大な侵害」だとした。「日清戦争末期に日本が中国から釣魚島を盗んだ歴史的事実は変えられない」と異例の表現で日本を非難した。
 この発言をめぐり、議場で日中両国が非難の応酬を繰り広げ、対立の長期化は必至となった。

 日本の児玉和夫国連次席大使は議場で反論する答弁権を行使し「尖閣は日本固有の領土。中国と台湾が尖閣について主張を始めたのは1970年代になってからだ」と述べた。中国の李保東国連大使も再反論し、国有化を「(犯罪で得た資金を洗浄し、正当なものであるかのように装う)マネーロンダリング」になぞらえて批判した。

 藤村修官房長官は28日の記者会見で「中国独自の主張で全く根拠がない」と述べた。

 楊外相の演説は、野田佳彦首相が26日の一般討論で尖閣問題を念頭に、領土、領海紛争は国際法に従い解決するよう呼び掛けたことに対抗した形。

 楊外相は尖閣国有化について「日本政府の一方的な行動は中国の主権に対する重大な侵害だ。反ファシスト戦争勝利の結果を公然と否定するもので、戦後国際秩序への重大な挑戦だ」とした。

 中国は領土主権を断固守るとし、日本に「中国の主権を損なう一切の行為を直ちに停止し、実際の行動で誤りを正し、争いを解決する協議に戻るよう強く求める」と述べた。

2012/9/28 日経
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK2800M_Y2A920C1000000/