ニューデリー(CNN) インド北部で30日に大規模な停電が発生し、鉄道や道路が長時間にわたってまひ状態に陥った。

電力会社によると、現地時間の午前2時35分ごろ停電が発生。3億5000万人以上が住む北部の7州が影響を受けた。
住民は高温と多湿の中で一夜を明かし、非常用電源も多くは夜明けまでに底を突いた。当局によると、一部地域では約6時間後に電力が復旧している。電力相によると、北部での停電を受けて国内東部と西部から電力を融通。さらにブータンからも電力の供給を受ける予定だという。

この影響で列車少なくとも300本が運行できなくなり、乗客が駅に足止めされた。道路の信号機も機能しなくなったため、平時でも深刻な首都ニューデリーの渋滞は一層悪化した。

インドでは電力需要が急増する夏場の停電は毎年のように起きている。しかし北部全体の送電網が障害に見舞われたのは10年ぶりだという。

同国は増え続ける電力需要の大半を石炭に依存しており、原子力による発電量は3%に満たない。6月は8.6%の電力供給不足に陥っていた。

今回の事態を受けて同国の経済団体は、早急に電力部門の改革に取り組むよう促す声明を発表した。

CNN 2012.07.31
http://www.cnn.co.jp/world/35019831.html