【ニューデリー共同】インド原子力公社は24日までに、インド西部ラジャスタン州ラワトバタの原発で7月中旬、点検作業中に放射性物質がポンプから漏れ出し、作業員4人が被ばくしたことを明らかにした。ラワトバタの原発では6月にも定期点検中に被ばく事故が起きたばかり。
 6月の事故では当初、作業員2人が放射性物質トリチウムを大量に吸い被ばくしたとされたが、地元メディアの24日までの取材に対し、原子力公社は、被ばく者が38人に増えたことも明らかにした。いずれも入院などはしていないという。

 現在、原発が20基稼働するインドでは、東京電力福島第1原発事故後、各地で反原発運動が起きている。相次ぐ事故の発生で、原発推進を堅持する政府への圧力が強まりそうだ。

 原子力公社は、今回の事故ではポンプを停止させるなどの措置を取ったため、放射性物質の放出はすぐに収まったとしており、作業員4人の被ばく量は「年間許容量の10〜25%の範囲」と説明している。4人は、被ばく後も通常と同じ勤務を続けているという。

中國新聞12/7/25
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201207250084.html