『オロ』:6歳のときにヒマラヤを越えて、チベットから亡命した少年の物語。岩佐寿弥監督作品『オロ』公開記念。こころの旅へ出かけませんか。

チベット本土のひとびと、チベットからネパールやインドへ亡命した難民、ボーダー=国境を越えてアジアのまん中で生きる民族の姿を描いた映画の特集です。チベットの友邦モンゴルの遊牧民少年を主人公にした椎名誠監督の名作『白い馬』も特別上映します。なぜオロ少年はチベットから異国へ旅立たなければならなかったのか……。上映する映画、それぞれの作品世界への旅を通して、「オロ少年が歩きはじめた現実」に出会ってください。
傑作、名作、問題作、全12本一挙公開!

6月18日(月)の内容:
13:00〜 「チベットへのキックオフ」(54分)+「ミス・チベット」(30分)

・2001年6月30日、デンマークで画期的な国際サッカーゲームが行われた。「グリーンランドVSチベット」。チベットチームは難民の若者だけで結成された、はじめて国際舞台に登場する“ナショナルチーム”。中国政府からの横やりも入るが、ゲーム決行。そして、チベット史上初のゴールが生まれる。

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14:40〜 「チベット2002」(68分)+「恐怖を乗り越えて」(25分)

・ 「チベット2002」: なぜダライ・ラマ14世はインドにいるのか? なぜチベット人は命をかけて亡命しつづけるのか? なぜ彼らは故郷チベットに帰れないのか? チベットの受難の歴史をひも解くドキュメンタリ−。後半の岩佐寿弥監督によるダライ・ラマ法王へのインタビューでは、さまざまな質問に当意即妙の答えで応ずる法王の魅力を存分に楽しめる。
※岩佐寿弥監督の「チベットへの想い」を映像化した作品。

・「恐怖を乗り越えて」:2008年の北京五輪(ルビ/オリンピック)直前のことである。チベット本土に住むチベット人に「五輪をどう思うか」「現在の状況をどう考えるか」を問い、中国政府によるチベットへの政治的抑圧を国際社会に訴えるためにこの映画は製作された。監督ドンドゥップ・ワンチェンは撮影終了後に逮捕され、懲役6年の刑を受けて現在も収監されている。映画『オロ』には、インドに亡命しているドンドゥップ・ワンチェンの家族が登場する。

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16:50〜 「ブラインドサイト」(104分)
・チベットに住む目の見えない子どもたちがエベレスト登頂をめざす!? このドキュメンタリ−の主人公は盲目のドイツ人教育者サブリエ・テンバーゲンが設立した盲学校の生徒たち。世界的な盲人登山家エリック・ヴァイエンマイヤーを隊長に登山に挑む姿を、子どもたちひとりひとりの生い立ちを交えて描く。
ルーシー・ウォーカー監督が東日本大震災の被災地を取材した『津波そして桜』は2012年米国アカデミー賞短編ドキュメンタリー部門にノミネートされた。

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19:00〜 「チベット チベット」(95分)

・バックパッカーとなった在日コリアンのキム監督。長い旅の途中で出会ったチベット民族の生き方に衝撃を受け、自らに問う。「彼らが命がけで守ろうとしているものはいったい何なんだろう?」。チベットでの体験を通して、自身の問題とも向き合うことになる過程を描いたロードムービー式セルフドキュメンター。2005年山形国際ドキュメンタリ−映画祭正式招待。2007年オレゴンTAC映画映像祭観客賞(最高賞)受賞


会場:オウディトリウム渋谷

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