台湾の馬英九総統は4日、中国の天安門事件から23年にあたり談話を発表、「事件で残った傷を処理することが政治改革の第一歩だ。中国大陸当局と人民の距離を近づけ、国際イメージを改善できる」と中国当局に事件の再評価などの民主化進展を促した。
 馬総統は中国の人権問題に関する国際社会の印象は「事件の年代のまま止まっている」と指摘し、中国が飛躍的な経済成長を遂げた今、中台を含む世界の華人社会は「多元的で開放的な民主社会に向かうべきだと考えている」と述べた。

 また、民主化推進こそが「中国大陸の持続的な政治の安定に寄与する」と助言、中台双方の民衆にとっても「心理的な距離を近づける最も有効な方法だ」と述べた。馬総統は先月20日の2期目の就任演説でも、民主化に関する中台民間交流に積極的な姿勢を示している。

毎日新聞 2012年06月04日
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