29日付のネパール紙レパブリカによると、中国チベット自治区を走る青蔵鉄道をヒマラヤ山脈を越えてネパールまで延ばすため、両国政府が調査を始めることで合意した。28日まで訪中していたネパールのシュレスタ外相が明らかにした。
 シュレスタ氏は、年内に予定される中国・温家宝(ウェン・チアパオ)首相のネパール訪問の準備のため、23日から北京などを訪れ、温首相らと会談していた。

 中国青海省西寧とチベット自治区ラサを結ぶ青蔵鉄道は2006年に全線開通した。今回の調査はまず、ネパールの首都カトマンズまでの区間で実施するが、中国側はさらにインド国境に近いブッダの生誕地ルンビニまで鉄道を延ばす意向を示しているという。ルンビニでは、中国系の団体が総額30億ドル(約2340億円)を投資して大規模観光開発する計画を提唱しており、中国政府としても後押しする姿勢を鮮明にしたことになる。

朝日新聞 2011.11.30
http://www.asahi.com/international/update/1130/TKY201111290782.html