兄弟姉妹の皆様、また大切な家族や友人を亡くされた皆様。私がこちらに来ました主な目的はみなさんの深い悲しみと苦しみを共にするためです。
(以下転載)

我々は人類の兄弟です。広い視点に立てば70億人近くのこの人類は基本的に人類という同じ家族の兄弟であり姉妹といえます。ですので悲劇はここで起こったことではありますが、世界中の多くの場所がこの悲劇を聞いてすぐに人類という同じ家族として悲しみを共感したのです。みなさんは決してひとりぼっちではありません。

この悲劇を私もBBCのニュースで知ってすぐにああ何とつらい悲劇が起こったことだ。私たちは同じ人類の家族であり、第二には日本のみなさまは我々と同じ仏教徒であり、日本は仏教国であり、個人的に1967年に初めて来日して以来、最も多く訪問してきたこの日本には多くの友人もいます。ですので、もし可能なら何とか被災地を訪れて、みなさんと悲しみを分かち合えたらいいなと思ったのです。

4月の末にアメリカを訪問する機会があり、日本経由で立ち寄りました。2、3日余分に東京に滞在し、祈りを捧げ私の思いを伝えることができました。ですが、それでは不充分ではありませんでした。実際に悲劇のあったこの場所をなんとか訪ねたいと願い、そして今日ここに来ることができ、私の願いが叶うことになりました。

ここに来る道中で運転手さんから津波の水害について、いろいろ伺うことができました。津波がどのあたりまで来たのか、そしてそれがすべてを変えてしまったこと、それを感じることができました。大変な被害です。ですから先ほど車を降りてすぐにみなさんの手を握りたいという気持ちを抑えることができませんでした。同時に涙が自然とあふれでたのです。とても悲しい出来事です。

しかし、これはもう既に起こってしまった出来事です。私たち人間には知性があります。この知性をこんな時にこそ活用しなくてはいけないのです。

まずは大きな視点で考える必要があります。同時に私たちには自信を取り戻すことができる源とを合わせるのです。他者に対するやさしさは私たちの心の強さの源となるものです。そしてその自信と知性とを合わせてみるのです。こうした逆境にどのように対処したらいいのか、それを考えるのです。現在直面したこうした問題に未来にもどのように対処したらいいのか、これを知性と自信をもって考えてみるといいでしょう。そうするとこれらのすべての苦境と痛みを克服することができるはずなのです。

悲劇というものは私たちを悲しみの淵と落胆に陥れてしまうのは確実です。しかしみなさんはこの悲劇を自信と情熱へと変えなければいけないのです。一生懸命働き、そしてみなさんの家を建て直してください。みなさんのコミュニティと新しい生活を建て直すのです。

動画(YOUTUBE)
http://www.youtube.com/watch?v=a9diQGQf_TY&feature=player_embedded

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一般社団法人 文殊師利大乗仏教会