満州事変(中国語では「9・18事変」=1931年)の発端となった柳条湖事件80周年記念日だった今年の9月18日、事件が起きた遼寧省瀋陽市で盛大な記念式典が行われた。毎年の式典開催は恒例であるが、今年のそれは、遼寧・吉林・黒竜江の旧満州3省による初めての共同主催で「史上最高格式」の式典となったと、中国の各メディアが報じている。

 式典では、現地時間午前9時18分から14回の「警鐘」の音とともに防空警報が鳴り渡った。このほか、吉林省長春市、黒竜江省ハルビン市も含めた全国100余りの都会で防空警報のサイレンが一斉に鳴らされた。

 この日、共産党機関紙の人民日報も記念の社説を掲載した。日本の新聞とは違って、中国の新聞は何か重大事件の発生や重要な記念日に際してのみ社説を出すものだから、中国指導部が今年の「9・18事変」記念日を格別に取り扱いたいと考えていたことがうかがえる。前述の「史上最高格式」の式典開催も当然、上層部の思惑の反映であろう。しかし一体どうして、今年になって「9・18」がこのようにクローズアップされたのだろうか。

 人民日報系の環球時報電子版は19日、事変への記念記事を掲載した。前述の人民日報社説と同様、この記事も日本の「中国侵略」批判から始まって「愛国主義精神の高揚」で終わっているが、特別に注目すべきなのは、記事がその締めくくりの部分において「日本国内における右翼の台頭」を取り上げながら、「日本は軍事的に再び捲土(けんど)重来する可能性が十分にあり、日本の軍国主義はすでに復活している」というとんでもない結論を出した点である。
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産経新聞 2011.9.29
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110929/chn11092911320001-n1.htm