東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国に日中韓、インドなどを加えた16カ国による東アジアサミットが30日、ハノイで開かれ、菅直人首相は尖閣諸島を含む東シナ海と、南シナ海で中国が軍の活動を活発化させていることに懸念を表明した。会議筋が明らかにした。

 議長のゲストとして初参加したクリントン米国務長官も、中国がASEANの一部加盟国と領有権を争う南シナ海問題の平和的解決をうたった「行動宣言」の順守を中国に要求。「航行の自由は米国の国益だ」と述べ、海洋権益確保に向けた動きを強める中国をけん制した。同筋によると、オーストラリアも強い表現で、南シナ海での中国の活動に懸念を示した。

 クリントン長官はミャンマー問題にも触れ、軍事政権に自由で公正、信頼できる総選挙を実施するよう求めたが、民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさんの解放には触れなかったという。(共同)

産経新聞 2010.10.30
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