パンチェン・ラマ(ニマ)は既に死去(?)、という情報が流れているが、これは事実か、または中国の報道戦略の一環か? 発言者の日本人は、その根拠を説明していない。発言の会場となったのは、中国が外国メディアを利用して行うパブリックディプロマシーを研究する清華大学国際メディア研究センターであり、元客員講師(訪問学者)でもあった。(NMT)

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北京の清華大学で開催された、チベット問題のための「ジャーナリズムとコミュニケーション会議」で、ジャパンタイムスの元編集長、島津洋一氏は、「ダライ・ラマ14世の特使によって選出されたパンチェン・ラマ(ニマ)はすでに死去している」、「わたしの情報源は非常に確かなものだ」と自信を持って語ったそうだ。
西側の国(キューバか、ベネズエラ)の外交団が、北京の要請により、少年を治療するために一定期間、医師を送っていたともいう。

現在、 本来なら20歳になっているはずのニマは、ずいぶん前に、ガン、或は白血病で亡くなっているという。

95年に中国政府により任命されたパンチェンラマ11世 (ノルブ)は敵対する相手がもうすでにいない、というわけである。

※1995年にダライ・ラマ14世に認知されたゲンドゥン・チューキ・ニマは、中国政府の保護監察下におかれ、隔離され、外部との接触 を完全に遮断され、「世界最年少の政治犯」として、その人権蹂躙を多くのNGOより告発されている。

産経新聞 4月25日http://sankei.jp.msn.com/world/china/090426/chn0904260047000-n2.htm


タリア有力紙・コリエレが、「パンチェン・ラマ11世(ニマ)はすでに死亡していると、日本ジャーナリストが発言した」と報道した。
Marco Del Corona 20 aprile 2009
http://www.corriere.it/esteri/09_aprile_20/panchen_lama_vero_del_corona_4dbaa8e2-2d82-11de-b92c-00144f02aabc.shtml
http://d.hatena.ne.jp/Miky-Harishuma/20090420/1240242835


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ちなみに、イタリアのコリエレ紙のマルコ記者は、中国当局とチベット亡命政府にコメントを求めたが、返答はまだなく、島津氏にその主張の根拠をもとめても、証拠となるものは教えてもらえなかったという。 また島津氏はかつて、清華大学国際メディア研究センターで客員講師(訪問学者)もしていたという。

中国は近年、胡錦濤国家主席の肝いりで、外国メディアを利用して行うパブリックディプロマシーを非常に研究している。その拠点が清華大学国際メディア研究センターで、日経新聞と共同研究所(清華日経メディア研究所)ももっている。

北京・平河趣聞博客(ぺきん・ひらかわこねたぶろぐ
http://fukushimak.iza.ne.jp/blog/entry/1009115/